お家の進路相談所スタッフブログ

住宅ローン、借入金額の決め方のウソ

2016/7/11

 

失敗しない住宅購入の為に、一番初めに決めなければいけないのが資金計画ですが、住宅ローンの借入額も早期に決めておかなければいけません。いくら借りても大丈夫なのかについては、ライフプラン書を作成するのが最も確実な方法ですが、情報誌やネットでも様々な情報が出ています、でもそれらの中には全く参考にならない情報も多いです。

 

ウソ①借入額は年収の7倍くらいまで。

ウソ②年間の返済比率は30%まで。

ウソ③住宅ローンの相談は、営業マンにお願いするのが一番良い。

 

ウソ①はひと昔前までは、5倍までと言われていましたが、昨年の住宅金融支援機構の調査によると現状はそれを大きく上回り、土地購入を伴わない注文住宅でも6.2倍、土地付き注文住宅では7.0倍になってしまいました。500万円の年収では3100万円~3500万円の住宅ローンを借り入れているのが平均像です。実態がさらに悪化したので、5倍と言われていたのが7倍になってしまいました。

 

この平均像を簡単にイメージすると、例えば3500万円を35年返済(1.5%金利)で返済すると、毎月約11万円の返済となり、手元に残るのはボーナスを除くと20万円もありません、これで家族4人が生活するには少々心もとないでしょう、現実的には年収の4倍くらいまでに抑えておくべきです。

 

ウソ②はもともと何も根拠のない数字です。金融機関の審査の場合、「年収400万円以下の場合は、返済率は30%以内。」がひとつの目安とされているので、その数字が独り歩きしただけでしょう。上記の調査でも平均で20%程度です、もし営業マンから30%以上の返済負担率を勧められているとしたら、その営業マンの心の中の本音は、「このお客さんは返済が厳しいな…。」と思っていることでしょう。

 

ウソ③は住宅ローンのあれこれを決めるときに、最も多く頼る先です。常に目の前にいるので相談しやすいでしょうし、自分よりは知識が豊富に見え、頼んでもいないのに手続きをテキパキと進めてくれるので、いつの間にかお任せになってしまっています。彼らが良心と顧客の利益を最優先に行動してくれれば問題ないのですが、彼らの本来の使命は建物を売ることであり、そのために都合の良い方法を選ぶことを会社から求められている事を忘れてはいけません。

 

金額的に無理のある計画ならば、本来は価格を下げる努力を期待したいのですが、自社の商品を売るために最も向いた住宅ローンを勧めなければいけないのが彼らの仕事です。そのために顧客が将来返済に窮することがあるかもしれないとわかっていても、知らないふりをするのが会社にとっては優秀な営業マンなのです。

 

住宅ローンで失敗したくないのであれば、初めに営業マンや金融機関に相談せずに、ファイナンシャル・プランナーや住宅ローンアドバイザーに相談することが安心の第一歩です。

 

 

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