お家の進路相談所スタッフブログ

共同住宅こそ耐震性を高めるべき。

2016/4/16

 

 昨日より発生の続く熊本県の震災により、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、被災地において、早々に救援や復興支援などの活動に尽力されている方々に深く敬意を表しますとともに、皆さまの安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

 

続々と情報が入るようになりましたが、新しいニュース映像を見ていて、気になる様子が映るようになってきました。それは被災した建物のなかに、明らかに新耐震基準以降に建てられたであろう、比較的築年数の浅い建物が見受けられることです。

 

 今後の調査を待たないとはっきりとしたことは判りませんが、今回の地震と同様の直下型地震であった阪神淡路大震災の時にも、「新耐震基準」で建てられた建物には大きな被害は比較的少なかったのに、今回はそうでも無いのでしょうか?

 

 特に気になるのはアパートやマンションなどの共同住宅です。最近では住宅性能評価を受ける戸建住宅では耐震等級3で建てられることが一般化しつつありますが、共同住宅は新築であっても9割ほどが、最低基準の耐震等級1で建てられています。

 

 共同住宅のほとんどが耐震等級1で建てられる理由は、「コストの都合」でしょう。賃貸の場合は、建築コストが直接的に家賃に反映されてしまいます、競争に勝つためには評価されにくい性能面にコストをかけることはできません。分譲マンションなどは、建築コストが上がれば売買価格が当然のように上がりますし、耐震等級を上げると間取りも大きく制約されてしまいます。

 

 ひとつの建物に多くの人が住む共同住宅こそ、さらに高度な耐震性を備えないと人的被害を減らすことができません。分譲マンションなどは購入するときの判断基準として自分で決めればよいですが(ただし、免振マンションを除き、耐震等級3のマンションは極めて珍しいです。)、賃貸住宅の場合は一部のハウスメーカーを除き、物件資料に耐震等級すら表示されませんし、おそらく不動産業者も物件の耐震等級は把握していません。

 

 これから共同住宅を建てる方は、今回の災害から得られた貴重な経験をもとに、「利益追求」ではなく「安全な住まい」を提供していただくことをお願いいたします。

 

 

 

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