バレ無いように違法建築を建てる。
2015/12/22
新築住宅の現場では、建築会社がお客様の要望に応えるために、
「とりあえずは審査と検査を通し、その後にやりかえましょう。」
という会話が交わされることがあります。
例えば、床面積の上限の規制が厳しい地域などで、申請図面には存在しない部屋を、検査が終わった後に、屋根裏などに造ってしまう。又は、あらかじめ隠し部屋を作っておき、検査の時だけ入り口を塞いでしまい、誤魔化す。などという‟違法行為“のことです。
「お客様の為だから。」とか「お客様が希望するのだから。」などというと聞こえが良いですが、明らかな法律違反ですので、その責任を取らなければいけない時は、施主がもっとも重い責任になります。「バレなければ良し。」という考えですめばよいのですが、その浅はかな判断が将来に取り返しのつかない重大事になることもあります。
住宅ローンを利用する方は、関係法令を遵守した建物を建てることを条件として融資を受けています、金融機関から見れば、違法建築物は無価値でしょうから当然です。ところが、融資をした相手が法律を守らず‟無価値“な建物を建てたとすれば、「約束違反ですから、貸したお金をすぐに返して。」ということになります。
実際には、余程の違法行為をしなければ、「金、返せ。」ということにはならないでしょうが、是正することを求められても仕方ありません。また、将来、建物を売却しようとしても‟違法建築物“ですから正当な評価を受けられるわけはありません。
工務店やハウスメーカーの中には、「ウチならできますよ。」と自ら施主に持ち掛けて受注しようとする輩もいます。困っていた施主から見れば、希望を叶えてくれる天使に見えるでしょうが、その天使の腹の中は「バレた時はこっちの責任じゃない。」と真っ黒な腹で思っていることでしょう。
タイトルのように、違法建築物をバレ無いように建てることはできても、その責任は施主である、あなたが負うことになります。本当に責任をもって仕事をしてくれる業者は、相手が施主であっても、「ダメなものはダメ。」と言えます、甘言をすすんで放つ業者ほどろくな仕事をしません。
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