省エネ住宅ポイント制度の正しい使い方。
2015・1・25
この春、平成26年12月27日に閣議決定された「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」により【省エネ住宅ポイント制度】が導入されるようです。この制度の導入目的は、国交省のコメントにもあるように、省エネ住宅の新築やエコリフォームの普及を図るとともに、消費者の需要を喚起し、住宅投資の拡大を図る事を目的としています。
へその曲がった言い方をすれば、「今、家を買ったり建てたりすれば、少々施してあげるよ。」と国が言っているわけです。筆者はこの制度について、基本的には賛成ですし、文句をつけるつもりは毛頭ありません、できればさらに拡充してもらいたいくらいです。でも少しばかり気になる点もあります。
住宅の性能が向上し、エネルギーの無駄使いが減るのは良いことでしょう。但し、それが住まいの建て替えサイクルの長期化に繋がらなければ意味がありません。いくら省エネの住まいを建てたとしても、建てる際にこれまで以上のエネルギーを使ったり、建築コストが余計にかかるようでは、長い目で見ると無駄になることもあるでしょう。いくら高機能の建物でも、今までのように短期間でスクラップにしてしまっては資源の浪費に他なりません。
国交省や研究機関によると住宅の省エネ化は、建物の長寿命化にも寄与するだろうということですが、果たして本当にそうなるのか、建物の維持更新(リフォームやリニュアル)を、建物所有者が国の期待するように行うのか。これから建てられる住まいを、本当に百年使える住まいにするには、建築主に高コストを負担させる建物の性能の向上だけではなく、建築主が安心して注文することができる建築業者・コーディネーター・金融アドバイザーを育成し、建築主の不安を解消させることが、住宅投資への意欲につながるのではないでしょうか。
貴重な税金を使い、消費者の需要を喚起するのであれば、その場しのぎでなく、安心して維持ができ、将来の子供たちに残しても恥ずかしくない建物を建ててこそ、補助金が生かされると思います。
省エネ住宅ポイント制度の概要は、以下のリクシルさんの説明が流石です。
http://www.lixil.co.jp/shouene-point/pdf/150122_XU1600_S.pdf
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