嫌悪施設とは
梅雨に入ったというのにまとまった雨が降りません。降るのか降らないのかはっきりしないこんな天気は、夜8時ごろ雨の日にムシムシしてオヤジでいっぱいの電車の中の臭いの次に嫌悪感を覚えます。
人には『これは我慢できん。』という物が、誰でも少なからずはあるでしょう。住まいを探すときにも周囲にそういったものの有無が気になりますが、それを“嫌悪施設”と呼びます。
嫌悪施設とは、その存在が周囲の人から嫌われる施設をいいます。具体的には、
1.風俗店など住宅地としての品格を下げるような施設
2.騒音、大気汚染、土壌汚染、悪臭、地盤沈下などを引き起こす公害発生施設
3.不快感・嫌悪感を与える施設(廃棄物処理場、下水処理場、火葬場、軍事基地、刑務所、など)
をいいます。どの施設が対象となるかは主観的判断やイメージ、時代性もあって、一様ではありません。
嫌悪施設の存在は住宅地の地価に影響を及ぼすマイナス要因となる場合もあるため、不動産会社はできるだけ注意を払って発見し、重要事項として説明します。
だれでも嫌な施設なら無い方が良いのですが、しかしながら、都市計画法の定めで、用途地域ごとに建築のできる種類が決められています。どうしても避けたい嫌悪施設があるのであれば、用途地域に注意して住まいを探してください、現状は周りに無くても“近隣商業地域”で住まいを購入すると、ある日突然となりにいかがわしいお店ができても法令に合致した立地であれば、その立地を抑制することは財産権の不当な制約となる恐れがあるので排除することはできません。
もっとも私の知人の独身Y氏は、できればそういうところに住みたいとつぶやいておりました。他人には嫌悪施設でも、Y氏にはパラダイスなのでしょう。立場が変われば考え方も変わります、お互いに立場を理解しあい、双方が迷惑をかけないようにすることが大切です。