不動産の“ドッキング”
アメリカという国はやはりスケールの大きな国ですね、民間の会社が作ったロケット『ドラゴン』がISS(国際宇宙ステーション)にドッキングを成功させました。どこかの国の将軍様は悔しい思いをしていることでしょう、日本も負けじと追いついてもらいたいです、こんな時代ですから皆で盛り上がれる話題が欲しいですからね。
住まい探しでドッキングといえば“借りる”と“買う”という相反する物をドッキングさせた『定期借地権付き住宅』でしょうか。定期借地権付住宅は、敷地の権利が所有権ではなく、定期借地権になっている住宅のことで、例えば50年間など期間を区切って土地を借りる権利がセットになった住宅のことです。
よって、定期借地権は、契約終了後は土地を明け渡さなければなりません(何らかの契約違反をしない限り、契約途中で立ち退きを請求されることは決してありません。)が、その代わり、当初の保証料と月々の地代だけで土地を自由に使用することができます。土地の購入費が必要ないので、土地が所有権の住宅に比べて割安な価格で買うことができるというメリットがあります。
購入者の年齢やその他の条件が合致すれば有力な選択肢となりますが、残念なことは、現在では供給する住宅会社が少ないことです。平成4年に借地借家法の改正により生まれた、まだ新しい住宅取得方法です。法律のスタート時には、大小問わず多くのハウスメーカーが販売に参入しましたが、土地を探してきたり、販売のノウハウが通常の住宅販売に比べて難しいので撤退が相次ぎ、結果として供給量が少なくなってしまっているという事です。
供給量が少ないので必然的に、希望の地域に物件が出る可能性が少なくなります。選択肢が少ないというのは、住まい探しには致命的な弱点かもしれません。
もし、希望の地域で定期借地権付き住宅が販売されていたら、一度説明を聞いてみても良いかもしれませんよ、食わず嫌いはもったいないです。