“一戸建ての住宅に住むか、マンションに住むか”
今日の岡崎は冷たい雨でしたね、明日以降もしばらくは冬に逆戻りの様子です、花粉が少ないのは嬉しいですが、寒いのも嫌です。
住まい探しの最初の迷いは“一戸建ての住宅に住むか、マンションに住むか”のふたつの選択でしょうか。
ふたつの選択肢からひとつを選ぶ理由は、金銭的な理由以外に、ライフスタイル・年齢・家族構成などさまざまでしょうが、大きな違いの一つに建物の建替えがあります。当然の事ですが、一戸建ての住宅と違い、マンションの場合は自分ひとりの都合で建替えはもちろん、外部に関わるリフォームすら決めることはできません。
国土交通省の調査では、平成23年4月での全国のマンションの建替えの実績は、わずか120棟しかありません。いっこうに進まないマンションの建替えをしやすくするように、平成14年に「マンションの建替え等円滑化法」が施行されました。されど期待したほどの効果がでているかというと、そうでもない様子です。
理由はもちろん一つの建物に複数の人が住むことによる「権利の複雑化」です。そのうえに経済的な理由と入居者間の感情が重なることにより、思うように進まないのです。住み始めたばかりの人と、人生の終盤を迎えた人では考え方は違って当たり前です。
マンションを「終の住みか」として購入するのであれば「建替え」のことを外して検討するのは如何なものでしょう?新築マンションの販売者は現代建築の構造的な長寿命を宣伝するでしょうが、それはあくまでも構造的なことだけであり、その他の事情(例えば災害等)を考慮したものではありません、実際に今までに老朽化を理由に建替えをしたマンションの平均築後年数はなんと37年(2002年に国土交通省が公表)しかありません。
マンションは一般的には一戸建ての住宅より長寿命のイメージがありますが、必ずしもそうでも無いようです。もちろんこれから建築されるマンションは技術的にも向上しているでしょうから、今まで以上に長寿命化するでしょうが、構造上の問題以外の課題が解消されるわけではありません、そういった点も考慮したうえで“一戸建ての住宅に住むか、マンションに住むか”を検討しなければいけないでしょう。