お家の進路相談所スタッフブログ

セットバックは損ではない。

2017/2/7

 

セットバックという言葉をお聞きになったことはおありでしょうか? 敷地の前面道路の幅員が4m未満(一部地域で異なります)となっているとき、住宅など建物を建築する際には道路の中心線から水平距離で2mの位置まで敷地を後退させなくてはなりません。この後退が「セットバック」といいます。 道路の中心線から両側に2mずつ振り分けた線を道路境界とみなすことによって、将来的に向かい側の敷地においても同様に建て替え時にはセットバックすれば、4mの幅員を確保することができます。 

 

セットバックをさせる理由は、道幅の狭いままにしておくと、緊急車両の通行に支障がでたりするなど、日常生活の利便や、災害時の安全など、住みよい環境づくりが目的です。

 

弊社の地元の岡崎市においても、旧市街地や山間農村部で当たり前のようにセットバックが必要な道路が存在します。しかし敷地をセットバックさせることは、地域全体にとって良いことだとはわかっているのですが、いざ自分の敷地を往来の為に無償で供出するとなると抵抗感を持つ方も多いようです。

 

確かに仮にセットバックの面積が10㎡位になると、土地の価格に換算すると100万円ぐらいになってしまってもおかしくない地域もあります。それでは土地所有者の協力も得られにくいということで、各行政で内容は異なりますが、補助金や奨励金が用意される場合が多いです。

岡崎市の場合はコチラ

これらの制度を上手に利用すれば、無料で道路に差し上げるというような事態は避けられます。場所によっては行政に協力した方がお得になることも多々あります。

 

ただし気を付けなければいけないのは、どこの地域でも工事に取り掛かる前に行政に申請しなければいけないことです。制度自体を知らなかったり、悪質な建設業者・不動産業者は審査を待つ時間を惜しみ、「図面上はセットバックしますけれど、後で自分で使ってしまっても大丈夫ですよ。」と親切心の仮面を被り、その実は違法行為をそそのかしたりします。周囲の家が同様にセットバックしていなければ、「そんなものか。」と騙されてしまうかもしれませんが、後世に「あの人はルールを守らない人。」とレッテルを貼られてしまうのは火を見るより明らかです。将来、自分の子度たちが笑われないように、きちんとルールは守りましょう。

 

 

 

 

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