やはり、両手取引は禁止すべき。
2016/8/20
土地や建物を売り買いするときに、一般的には売主も買主も、仲介手数料を間に入った不動産業者に支払うことになります。
仲介手数料は法律の定めで、売買価格の3%+6万円と消費税が上限として決められています。あくまでも上限なので、もちろんそれ以下でもかまわないのですが、大手不動産業者から街の小さな不動産業者まで、まるで当然のように上限金額を請求することが慣習化しています。
特に買い手が支払う仲介手数料は、大した説明もなく、契約の直前に告げられるので、考える時間すら与えられず支払うことになります。
不動産業者は、売主・買主の双方が自社の客であった場合、双方から手数料を貰うことができるので、2000万円の取引の場合、
(2000万円×3%+6万円)×1.08×2=142.56万円
を手にします。
これだけの高額な手数料をいただける商売なのですから、不動産業者には専門家として高度な知識と、依頼者に対し誠実で公正な倫理観が求められますが、いつまでたってもトラブルは無くなりません。
不動産取引におけるトラブルを解消するための提言はいろいろとあるようですが、やはり売主と買主の双方から手数料を貰える、通称「両手」と呼ばれる取引は、少なくとも個人間取引おいては、早急に禁止するべきではないかと私は考えます。
依頼を受ける限り、依頼人の利益を最大にすることが当然のはずなのに、売主・買主双方から手数料を貰うようでは、明らかな利益相反です。どんなに御託を並べようが、誠実な取引を証明する術はありません。
一般の方から見ればありえない、「両手取引」を禁止すれば、全てが改善するわけではありませんが、不動産業者が自ら改革を進めなければ、いつか業界全体が消費者から見放されることになるでしょう。
その他にも「囲い込み」などの問題もありますが、せめて米国並みの規制をかければ、今よりは健全化・透明化することでしょう。
最近では既存の手数料体系とは異なる手数料を売り物にした、新興不動産業者の出現で、「法定の手数料を支払うのは馬鹿らしい。」と
考える売主が現れるようになりました。風穴を開けるという意味では良いと思いますが、いきなり「ゼロ」になるからにはリスクも存在していることを考えなければいけません。
結局は誰かが「良識」を捨てた時にトラブルが起きるのです。
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