水害被災地を購入するということ。
2015/08/20
大勢の犠牲者を出してしまった昨年の広島市の大雨の大災害から早くも一年が経ちます。あらためて被害に遭われた方々に対し、お見舞い申し上げます。
報道によると、完全な復旧にはまだまだ年月が必要だそうです、一日も早く、心の底から休まる日を迎えるために、適切な支援が受けられることを望んで止みません。
大雨が降れば、弊社に相談に見えたお客様から、必ずと言っていいほど「水害が心配です。」というお話をいただきます。西三河地域は元々「三河平野」が広がり、高低差が少ないうえに、古来は暴れ川と呼ばれた「矢作川」が流れるなど、水害を避けられない地域です。
平成12年9月の「東海豪雨」では愛知県は、主要な鉄道や道路が長期間使用不能になるなど、著しい人的・物的損を受けました。その後も「平成20年8月末豪雨」など短期間で何度も豪雨の被害にあっています。
弊社のお客様に限らず「水害が心配です。」という方は多いはずなのですが、分譲宅地や分譲マンションの開発スピードが速いのか、記憶の薄れるのが速いのか、被害の大きかった地域でも住宅の供給が続けられています。
近年は新築の住宅の販売の際に、ハザードマップの説明などもきちんと説明されるようで、購入した後に「ここが危険な場所とは知らなかった。」というクレームは殆どないようです。販売業者も後々のクレームを避けるために、必ず契約前に説明をします。ただし問題はそのタイミングです。
個人にとって住宅購入は、人生の一大イベントです。大きな責任とローン返済のプレッシャー、そして夢と希望が最大限に広がり、これまでに経験したことのないテンションで「覚悟」を決めるときです。もし、その覚悟を決めた後(契約の直前)に、「この場所は過去に水害を受けたことがあります。」と販売会社から告げられると、皆さんはどういった反応をするでしょうか?このブログを住宅購入前に読んでいらっしゃる方であれば、「それなら購入をやめる。」と言われるでしょうが、実際に経験された方は、とても引き下がる気にはなれず、「それは過去のことでしょ。」と何故か前向きに考えてしまうようです。
販売業者は、法的な説明義務を果たし、且つ契約意欲が下がらない絶妙のタイミングで不都合なことを客に伝えます。これで将来のクレームや損害賠償から逃れることができるのです。つまり責任は全て購入者(あなた)に転嫁されるのです。
ちなみに、その購入したマンションや分譲住宅などを再販する場合、過去の水害地域にあるというレッテルを剥がすことはできません。再販価格に影響がでるのは言うまでもありません。
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