「マイナス金利」は本当にお得か？
2016/2/25
「マイナス金利の今が買い時です。」って不動産屋さんに言われましたけどホントですか？
このところはこの話題で持ちきりです。
マイナス金利が導入されたときに、マスコミは「住宅ローン金利も下がるだろう！」と見込み、大手のハウスメーカーやマンションメーカーに取材に行き、狙い通りの「金利が低くなるのでお客様が増えると思います。」という期待通りのコメントをもらい、誰でも考えそうなことを大袈裟に放送しました。
では実際の住宅市況はどうなのでしょうか？住宅を供給する会社の本音は「ローン金利が下がっても、大した変化は無いさ。」ではないかと思います。
たしかに住宅業界にとってローン金利の低下は追い風ではあります、しかし実際にはこれまでも経験したことがないような低金利が続いており、それが慢性化しているので、今更「住宅ローン金利が下がったぞー！」と叫んでも、多くの人は見向きもしないでしょう。
ローン金利の低下で恩恵を受けるのは、偶然このタイミングで住宅購入を考えていた人と、これまでに購入済みでローンの借り換えができる人ぐらいでしょう。デンマークのように住宅ローン金利自体がマイナス金利になれば話は別ですが、この日本で、損をしてでも貸すような自虐体質の銀行が現れるとは思えませんし、もし現れたとしても必ず「裏」があるはずです。
来週には各金融機関の新しい住宅ローン金利が発表されます。当面は借り換えによる顧客の流出を防ぐための「サプライズ」があるかもしれませんが、いつまでもチキンレースは続けられませんでしょうし、銀行の利益確保のために、預入金利は「０」、貸出金利は今よりも大幅に上昇する時代が来るのではないかと思います。
（できることなら、この仮説がハズレることを願います。）
※3月20日 とよたハウジングガーデンにて マイナス金利と住宅ローンについてセミナーを開催します。詳細は後日ホームページにてお知らせします。
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