お家の進路相談所スタッフブログ

世の中の建築士は予算に対して責任を持てないのか?

2015・7・16

 最近の新国立競技場の騒ぎ、なんだか報道を目にするだけで嫌になります。

 私にはあのデザインは、巨大な最近はやりの自転車のヘルメットにしか見えなかったうえに、建築業界からも技術的に問題を指摘する声は多かったと記憶しています。そんな声を無視して決めたくせに、今になってこの体たらく、国際的な恥さらしです。

 

 とくに残念なのは、安藤忠雄氏の工費に対しての発言、「私も聞きたい、もっと下がらないのか。」と、まるで他人事です。でもこの発言、住宅建築でも実はよく耳にします。

 

 注文住宅を建てるとき、設計を建築士に任せて建築会社をコンペで選ぶという方法をとることがあります。注文する方はもちろん予算がありますので、「建築費はこの範囲で。」と要望を出し、設計士は「このプランなら予算の範囲で建てられます。」と答えます。でも実際に建築会社数社でコンペをしてみると、全ての建築会社が予算をオーバーすることがあります、このときに建築士は「何故、オーバーするんだ。」と言って責任を建築会社に押し付けます。

 

 このような場合、本当の責任はどこにあるのでしょうか?高い工事費を見積もった建築会社でしょうか?それとも工事費を予測できなかった建築士でしょうか?世間では何故か建築会社が悪者になりがちですが、私の経験では後者の方がミスを犯していることの方が多いです。

 

 特に、自称「建築家」という輩は、建築費に対しての責任感が欠如しているように感じます。客受けするデザインを描くことはできても、予算が合わなければただの「絵に描いた餅」です。住宅建築は常に予算との戦いなのに、自己満足でデザインを決め、帳尻が合わないと他人のせいにするのはプロの仕事ではありません。

 

 私には、安藤忠雄氏の責任を放棄する様は見苦しく、悲しく映ります。プロであるならば予算にも責任を持ち、見誤ったのであれば、まずはそれを認め、方向転換を促すのが彼の仕事なのではないでしょうか。

 

 

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