他社のプランを盗用する営業マンを信じられますか？
2016/6/12
住宅展示場で出会った営業マンが、「では参考までに建築計画を提案させてください。」とセールスをかけてきます。ところが提案は気に入ったけれど、価格は高すぎて注文するのは無理、そこへタイミング良く他社の営業マンが現れて、「そっくりのプランで500万円安く建てます。」と言って来たらあなたはどうしますか？
ハウスメーカーが施主に営業をかけるとき、無料でプランや見積書を作ったりするのは当たり前のように行われています。もちろん目的は注文をいただくためですが、それらの作成にはオリジナルなノウハウや知恵、意外に高額な経費がかかっています。実際の敷地に対応し、施主の希望を具体的に叶えるように作り込むと、大卒の初任給くらいはかかることもあります。
そこまでお金をかけて提案しても、必ず注文をもらえるとは限らない、むしろ注文をもらえないことの方が多いのがハウスメーカーの営業の実態です。「注文をもらうためにはそれぐらいの事をするのは当然だ。」とハウスメーカー側が言うのはかまいませんが、施主側が注文する立場として強要するのは問題があるでしょう。
「ハウスメーカーが「無料でやります。」と言ったのだから文句はないだろう。」という意見を言われる人もいらっしゃいますが、ハウスメーカーも注文をもらえる可能性を信じて提案しているわけで、自社のアイデアやノウハウを無料で提供すると言っている訳ではありません。提案書をもらい、良いとこ取りだけするのは間違った行為です。
冒頭の後出しジャンケン的な営業マンが最近増えているそうです。施主が望まずとも、他社が考えたプランを丸ごとパクルような真似は倫理的に疑問ですし、故意に行うようであれば立派な盗用です。少なくとも施主はそれに加担することはするべきでありませんし、自ら考えた提案で堂々と勝負できないような営業マンは、いずれ施主をも裏切ることでしょう。
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