「結局のところ、耐震等級は何を選べば良いの?」
2016/1/15
「結局のところ、耐震等級は何を選べば良いの?」
戸建住宅を新築するとき、建築会社に対し特に指定しなければ、標準仕様で耐震等級2や耐震等級3にしている場合を除き、建築基準法で定める最低基準程度の「1」になるでしょう。建築会社から特に説明がなければ、良し悪しを判断することもなく、建築会社の「頑丈に作りますから。」の言葉をうのみにしてそのまま建築されます。(耐震等級1が悪いわけでも不安があるわけでもありません)
耐震性能のものさしとして、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により「住宅性能表示制度」の「構造の安定」で耐震性能について、3段階の等級を定めています。それらの基準以外に、建築会社独自の方法や免振工法などもあります。独自の方法や免振工法は比較がしにくいですが、全て法で決められた建築基準法がベースになる品確法の耐震等級は、計算によって判断ができます。
1よりも2、2よりも3、等級が上がれば安心感が増すということになるのでしょうが、立地条件や液状化の可能性によっては、地震時に建物を安全な形状のまま存在させ続けることはできません。つまり耐震性能が高ければそれで良しというわけでもないのです。
悪戯に耐震性能を上げることだけを考えるのではなく、自分が住居を建てる場所に適した性能を求めることが重要です。免振という方法もありますが、免振はそもそも地盤がしっかりした場所でなければ成り立ちません。液状化しやすい場所や、崖地で免振の建物を建てても、期待した性能を発揮することはできないでしょう。
理想としては、頑強な地盤で、液状化の心配がなく、津波や火山灰などとも無縁の場所で建てればよいのですが、そんな理想的な場所に私は出会ったことがありません。
重要なことは、家を建てると決めた場所で、建築会社がどのような技術を持ち、どのような選択肢があり、そのコストがどれくらいかかるかを、客観的な情報をもとに判断できるようにすることです。その結果、例えば、耐震等級3で安心感を得られるのか、耐震等級は1でも非常時の為に、保険やその他の方法でリスクヘッジをしておくなど、建物の性能以外でも家族と財産を守る方法はあります。
どんなに立派な鎧を纏っても、平時は何の役にも立ちませんし、いざという時は自らの重さで身動き取れないということもあります。
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