住まいのちょっと贅沢。
秋は“香り”の季節でもあります、田舎育ちの私にとっては稲穂が刈り取られた後の香りや、雑草を刈って野焼きをしているときの香りをかぐと、懐かしさを感じ、子供の頃にハナを垂らしながら野を走り回っていたことを思い出します。
新築のお宅にお邪魔すると、まず感じるのは畳の香りです。(もっとも最近では畳が全くない住まいも増えてきましたので例外もありますが)やはり新築の住まいの畳の香りは良いものです。
日本人のDNAに刷り込まれた香りの記憶は、思わず寝転んで深呼吸をしたくなるほどの心地よさですね、ところが最近の畳は様子が変わってきました。旧来の畳は、藁の畳床(たたみどこ)をイグサの表材と麻などの裏打ち材で覆い、縁(へり)で押さえたもので保温性に優れた床材でしたが、現在では藁の畳床はほとんど姿を潜め断熱材のポリスチレンフォームなどを入れた‘化学畳’が主流となりました。
藁の畳床と化学畳の違いは見た目ではほとんど分かりませんが、畳の上に立ってみると違いは歴然とします。あきらかに化学畳のほうが固く、歩くと足の裏に跳ね返りがあります、対して藁の畳床は踏みつけても静かに衝撃を受け止めてくれる柔らかさがあり、その差は驚くほどの違いです。
しかし、かなり前から化学畳の普及が広がっていますので、化学畳の硬さが普通に思っている方にとっては藁の畳床の柔らかさはかえって気持ちが悪いかもしれません。
藁の畳床が減ってしまった理由はいろいろありますが、その特徴である保湿性が嫌われるようになったこともあります。住まいの気密性が高まることにより、畳にカビが生えたりダニなどの虫がついたりしたこと、またライフスタイルの変化により畳のメンテナンス(一年に一度は畳を上げて干していた風習)をしなくなった事などです。
性能の違い以外では「価格」の違いも大きく差があります。最も廉価なもので1枚5000円くらいから、最高級品では1枚10万円くらいの物までひらきがあります。
それでも藁の畳床の良さを知ってしまうと、いつかは自分の家にも使ってみたいと考える方は多くいらっしゃるでしょう。私もその中の一人ですが、今すぐにはとても無理なので、時折でかける寺社仏閣にて秘かに足裏で味わっております。
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