家を建てないという選択
イチローの突然のトレードにはびっくりです、でも彼のことだからこれぐらいは“計画の内”なのでしょうか?以前ライフプランを作成させていただいたお客様からの相談で、ご夫婦双方の両親の介護・老後費用についてご質問を頂きました、まだ20代早々のご夫婦でしたので、その若さで介護について懸念があるとはと少々驚きました(でもライフプランの作成の時にはけっこう話題にはなります)。
それぞれのご両親はまだ60歳前後で老後と言うにもまだ早いですし、健康状態にも問題は無いそうです。ではどうして心配なのかと逆に訊ねたところ、『実は兄弟(ご夫婦二人はそれぞれに兄・姉がいる)が独身で、そのうえ親の面倒にまったく興味がなさそうなので、場合によってはそれぞれの親(合計4人!)の面倒を看なければいけなくなりそうなんです。』と涙目で奥様からのご返答でした。
なんとも親思いの二人で感心しきりですが、さすがに現段階でそこまでを踏まえたライフプランを作成するとなると、余程の収入が無い限り“お先真っ暗”の状態になってしまいます。ましてや、そこまでの家族構成の間取りの居宅を建てるとなると、小規模の老人ホームのようになってしまいますので、金額的にも若い二人には酷でしょう。
ライフプラン作成のもともとの動機が、今すぐ家を建てるべきか、もう少し先送りするべきか、判断したいとのことでしたので、結論として「数年は様子を見てからもう一度考えましょう。」とさせていただきました。マイホームを建てていただくのが私の仕事ですが、家を建てることが更なる負担になり、家族が幸せになれないのであれば“家を建てない”という選択肢も“有り”です。
その後、そのご夫婦は、ライフプランを作成したことにより、家族間の相談がまとまり、新たな計画に向けて動き出したそうです。住まい探しはタイミングを間違えると予想外の失敗になることもあります、「まだまだ先のこと。」と思っていらっしゃる方も、先行してライフプランの作成をお薦めします。