中古住宅は築年数だけでは判断できません。
国土交通省の主導もあり、中古住宅(この呼称は本当に嫌いですが、今のところはこの呼称が一番伝わり易そうなので仕方なく使います、できればせめて“既存住宅”という呼称が早く一般的になってほしい。)への注目度が高くなっているといえます。中古住宅を購入するにあたって、そこでやはり気になるのが住宅の「耐震性」です。
耐震性に対して不安があるので中古住宅は検討しないという方もいらっしゃるのではないかと思います。つまり耐震性は建物の評価に直接影響する性能であって、ほぼ全ての人が最低限必要な性能として捉えているといってよいでしょう。
現在、耐震性の評価基準として用いられているのが「新耐震基準」です。“新耐震”といっても実は1981年の建築基準法の大改正により作られた基準であり、それが現在も有効な基準として利用されています。
意外に思われるかもしれませんが、つまり30年間も耐震性能に関する基本的な決まりは、変わっていないという事です。(但し1999年の品確法の導入により耐震等級1・2・3が生まれましたので、それ以降は若干バリエーションが増えて比較しやすくなったとは言えます。)
では、新耐震基準とはどのような定めなのかというと、「めったに起きる事のない大規模の地震(震度6程度)でも、建物が倒壊せず、建物内部の人の安全が確保される。」ことを目安に定められています。
実際に、1995年の阪神淡路大震災においても、新耐震基準のもとで建てられた1981年以降の建物は被害も小さかったと報告されています。
では、実際に中古住宅を購入する際に、1981年以降に建築された物件を購入すれば全て安全かというと、必ずしもそうではなく、きちんとした施工がされ適切なメンテナンスが施されていなければ耐久性が保たれていない事も考えられます。
物件それぞれの特性をふまえて判断をしないといけませんが、少なくとも「30年も前に建てられた建物だから耐震性はまったく期待できない。」と決めつけてしまうのも間違った判断だという事です。さすがに外観や設備は経年劣化をおこしているでしょうが、基本的な構造が信頼できる性能を維持しているのであれば魅力的な“中古住宅”になりうる可能性もあります。
現在、中古住宅を販売する時に、売主が建物や地盤の性能を調査し自ら告知することは一般的ではありませんが、今後はインスペクションや瑕疵担保保険の広がりにより中古住宅の信頼性が高まる事が期待できます。また売主が自主的に行わないときでも、売主の理解が得られれば、買主が自ら調査をする事も可能です。
最近ではリフォームの技術が格段に進歩しましたので、新耐震で建築された建物を、耐震等級2・3レベルまで引き上げることも不可能ではありません。限られた予算を上手に使うのであれば“中古住宅”も検討されることをお勧めします。
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