9月の着工棟数を見て。
9月の住宅着工棟数が発表されました、全体では前年同月比の1割減とのことですが、7月が前年同月比の2割増だったので、単なる調整が働いたとみてよいのだと思います。
確かにこの夏はどの建築業者も大変忙しそうでした、原因はエコポイントの終了に併せて駆け込み需要が発生したからですが、それに振り回される下請け業者は大変だったでしょう、通常夏季は日が長いのと体力的にキツイのとで職人さんたちも現場に灯りが必要になるくらいまでは残業しないのですが、今夏は残業している現場をたくさん見かけました。
いつも思うのですが、こういった特需があるときには現場の方はフラフラになって作業をして見えます、そんな状況の中で確かな品質は確保できるのでしょうか?老婆心であればよいのですが。
建築業の労災事故の発生件数は夏にピークを迎えます、そんな時に仕事が立て込むと余計に心配です。職人さんたちの体も心配ですが、もし自宅の建築現場で死亡事故でも起きてしまうと施主には大変な迷惑ですし、その事実はずっと消えないのですから。
そういう意味で言うとこれから着工される方は良いタイミングかも知れませんね、品質面においても価格面においても買い手市場になっていく・・・・・かな?
建築業界の知人に聞いたところ現況はエコポイントの復活と太陽光発電の補助金の動向を見定めるためにお客さまが様子見状態ではないかとの意見があるとのことです、でも水を差すようで申し訳ないのですが、せっかくもらえるのだからとそういった施策にこだわっていると最良のタイミングを逃す可能性もあるので注意していただきたいです、やはりそういった“にんじん”は、
『運が良ければもらえるね。』
くらいのつもりでいないと、もっと大切なものを知らないうちに失っているかもしれません、そもそも営業マンの今がチャンスですよなんていう言葉ほど信用できないものはないですから、元営業マンからの懺悔と進言です。