お家の進路相談所スタッフブログ

長期優良住宅のこれから。

せっかく暖かくなってきたと思ったら、台無しにしてくれる週末の雨です。お天道様ももう少し気を使ってくれてもよいのになぁ、とひとりでぼやいています、いつの間にか葉桜も楽しめる季節へ移ってきました。

 

国土交通省が長期優良住宅の認定実績を公表しました、結果は昨年と比較して微増という事です。住宅着工戸数は全体で834,117戸、そのうちの102,767戸が長期優良住宅ですので12戸につき1戸が長期優良住宅という割合になります。

 

国土交通省の肝いりの施策で導入されている長期優良住宅制度ですが、現状の着工戸数はどのように評価されているのでしょうか?

 

長期優良住宅制度とはインターネット上の辞書によると【耐久・耐震・省エネ性に優れ、数世代にわたって暮らせる住宅。配管等の維持管理や間取りの変更などが容易にできるよう一定の措置が講じられたもの。長期優良住宅促進法の認定基準を満たす住宅を取得した場合、住宅ローン減税の拡充・登録免許税の税率引き下げ・不動産取得税の控除額拡充・固定資産税減額期間の延長などの減税措置を受けることができる】 という事ですが、御叱りを受けるのを覚悟のうえで簡略化して説明させていただくと、「ちょっとグレードの高い住み心地の良さそうな家を建ててくれると、いろいろと特典付けちゃうよ、でも建築費がちょっと高くなるけどね。」といったところでしょうか。たしかに省エネ性に優れた住宅は魅力的ですが、コストとの兼ね合いが問題です、環境省の公表データでは省エネ性に優れた住宅にするために必要な建築費の上昇分を、省エネによる光熱費の減少で回収するには20年以上かかるという事です。それではあまり魅力的ではないのが、いまいち長期優良住宅が普及しない理由のひとつなのかもしれません。

 

ただし、もう終了してしまいましたが、以前はフラット35を利用する時は、長期優良住宅の場合、金利を1%期間限定で下げる特典がありましたので、その面を加味すると魅力的ではありました。財政的な負担が大きかったのでしょうが、金利引き下げ率が大幅に悪くなってしまった現在では、その魅力も薄れてしまったので今後長期優良住宅は減少してしまうかもしれません。

 

 せっかくの制度ですので、ここで国交省はもうひと頑張りして金利優遇制度の完全復活を望みます。さらに一般的な工務店にも導入しやすいように、技術基準の制度を見直していただけると使い易くなり、もっと普及するのではないかと思われます。

 

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