デフレ脱却等経済状況検討会議 ?
政府のデフレ脱却等経済状況検討会議が報告書をまとめました、「日本再生戦略」に盛り込み閣議決定するそうです。住まいに関する内容をまとめると、
①既存住宅(中古住宅・中古マンション)の耐震化率を現状の8割から9割へ早期に向上させる
②既存住宅の流通市場の活性化に着手
③高齢者の住み替え需要の拡大
といったところでしょうか。特に目新しい提言があるわけでは無いですが、今後の不動産関連産業をどのような方向へ導こうとしているかは見えてくる気がします。
新築住宅を無視するわけでは無いでしょうが、このところの政府発表は既存住宅をどうするかに執着しているような気がします。
今、既に有るもの(既存住宅)を活用することに対して、私は賛成の立場です。新築第一主義の日本では、既存住宅の見直しは一筋縄ではいかないでしょうが、誰が見ても公平で解り易い基準を行政がつくることができれば、既存住宅の流通の活性化は大きく一歩前進するでしょう。
以下、内閣府発表抜粋、
① 住宅・不動産-「広くて、耐震、エコな」住宅の整備と価値の向上
我が国は700万戸以上の空家を抱える一方、住宅流通市場に占める中古住宅の割合は欧米諸国の6分の1に過ぎず、住宅ストックが有効に活用されていない。他方、子育て世帯の広い住宅へのニーズは満たされておらず、また、東日本大震災後には耐震化・エコ住宅化への需要が高まっている。我が国の住宅政策については、住宅の「量」の確保から住生活の「質」の向上を追求する時代に転換した。このため、耐震化・エコ住宅化等を加速し、当面、耐震化率を現状(平成20年)の約8割から9割にできるだけ早期に近づけられるよう環境を整備する。また、老朽化マンションの建替え、改修の円滑化のため、総合的な取組を行う。加えて、不動産流通システムの抜本改革に平成24年度中に着手し、中古住宅の流通市場を活性化する。具体的には、消費者に必要な情報の整備・提供や住宅の性能・品質の明確化、築年数を基準とした価格査定手法の見直し、それに必要な人材の養成等を進める。
また、高齢者の住み替え需要に応えるとともに、広い住宅へのニーズが大きい子育て世帯が高齢者の持家を有効に活用できるよう、ニーズと供給のマッチングや高齢者から子や孫への贈与を通じて、住み替えを促進し、これにより耐久消費財等の需要の増加にも結びつける。
ところで、現在の経済状態の原因は本当に“デフレ”なのでしょうか?
既存住宅への取り組みついては、近日中に弊社でも新たな事に挑戦する予定です。