電気を使わない家。
昨日で日本から原発でつくられる電力は無くなりました。このことが将来の日本にとってどういった影響を与えるのかは私にはわかりませんが、環境の面においても経済的な面においても、子供たちに余計な負担をかけないようにすることが今の大人たちの“努め”であり、この事態を引き起こしてしまった我々世代の“けじめ”ではないかと私は考えます。
究極の省エネはエネルギーを使わない事です。「昔の家は良かったよね~。」と言われる古民家などは冷房無し、暖房は囲炉裏のみという生活でした。快適な環境に慣れてしまった現代人は、今更そんな生活に戻ることは私にはできませんし、私から人に薦めようとも思いません。
でも、工夫をすることはできます。24時間換気が義務化されて(私にはこの義務化の意味がいまだにさっぱりわかりません。)以来、ますます機械による空調管理に頼るようになりました。では昔の家はどうだったかというと、ふすまや障子を利用して、夏と冬とで間取りを変えるなどの工夫で対応していました。
すなわち、それぞれの部屋を“やわらく”区切ることにより家の中に“空気の流れ”をつくり季節の変化に対応するようにしていました。古来からの暮らしの知恵ですね。
この考え方には近代に発生した諸事情(例えば花粉症やシックハウス症候群などの新しい病気や個々のプライベートを重視した考え方など)により甘受できない方もいらっしゃるかと思います。されど、数十年にわたり利用するものですから、時代の流行や売り手側の事情に惑わされず考えなければいけません。
今後、原発が再稼働してもしなくても、ますます電気料金は値上げされるのではないでしょうか?現在、大手ハウスメーカーや建材会社が電気を自給自足する家を開発していますが、そのまえに極力電気を使わない(電気を使う器具が最初から少なくてすむ)建物を計画すれば建築費も安上がりになるかもしれません。
土地(建設地)についても同じことがいえます、立地条件によって光熱費が左右されることはありますし、土地の価格そのものにも影響を与えています。
こんなことを言っている私の家は、IHコンロとガスコンロの両方があって、エアコンは各部屋に設置、そして暖房はガスヒーターという脈絡と節操のない家です、考えすぎるとこんなことになっちゃいます(でも、自分では「超実験的ハウス」と呼んでおります)・・・とほほ。