契約はしたけれど融資が受けられない時。
今朝、早起きされた方はご覧になられたかもしれませんが、朝焼けと刃のように輝く下弦の月は美しかったですね、早起きは三文の得です。
住まいを購入する際には、多くの方が住宅ローンを利用します。ただし住宅ローンは誰でも無条件に利用できるものではなく、人によってはまったく利用できなかったり、利用できても希望の金額には届かなかったりすることがあります。通常は購入の契約をする前に、事前に融資が利用できるかどうか「事前審査」を金融機関に申込み、内諾を得てから売買契約を締結しますが、それでもまれに理由は様々ですが、融資が利用できなくなることがあります。
そんな場合はどうなるでしょう?お金が借りられないのに支払わなければならない状態になると買主は困ります、されど買主はムリをしてでも代金を支払う義務があります。スーパーで買い物をする時に、財布の中のお金が足らないから購入を撤回して済むようなことは原則としてはありません。
さりとて買主にしても無い袖は振れませんし、売主にしても、契約はしたのに期待した売却代金が手に入らないことになりますから困ります。そういった状態を事前に回避する為に、不動産の取引では「特約」で予定していた融資が受けられない場合は、契約をペナルティー無しで白紙解除できるように約束することができます、これを一般的には「融資特約」とか「ローン特約」と呼びます。
この「融資特約」が契約書のなかに記載されていれば売主・買主双方安心です、ただし、買主は注意しなければならないことがあります。まず、この特約は無くすこともできるので必ず付けること、そしてその内容は金融機関名・融資額など具体的に記載されていなければならないことです。
一生に一回の買い物ですから何事にも慎重にあたらなければいけません、売主が一般人の場合にとっても同じことです、自分の身を守る為、相手に迷惑をかけないためにも契約内容はしっかりと確認する必要があります。