天空に描かれたライン。
今日の狩野永徳の屏風絵のような低い雲に覆われた空と違い、昨日は快晴に恵まれた岡崎市でした。空を見上げるとどこかへ旅行に行かれる家族を大勢乗せているのであろう旅客機の飛行機雲が、青空に幾恵もの白いラインを描いています。私もなんだか急に遠出がしたくなりました。
実は住まいを建築するときにも空中に書かれたラインが影響することがあります。そのラインは“道路斜線制限”や“隣地斜線制限”と呼ばれ、主に建物の高さを制限する決まりです。
マンション等で上階に行くほど小さくなっているものや、上層階が斜めにカットされたデザインになっているものは斜線制限をクリアするためにそういったデザインにしていることが多いです。では一般的な戸建て住宅では関係ないかというとそうでもないです。
道路斜線制限は道路の広狭によって大きく影響を及ぼします、例えば旧市街地などではそれほど珍しくない幅員が2m程度の道路に接する土地の場合、三階建てはもちろん二階建てであっても屋根の形状が制限されたりすることがありますので注意が必要です。
住まい探しをされる方の中には、建物の建築会社が先に決まっていて、土地を後から探す方もいらっしゃいますが、せっかく見つけた土地でも上記のような理由で、希望通りの建物が建てられない事もあります。あわてて土地を購入しても残念な結果にならないように、土地探しをするときには建物のデザインがある程度きまっているのでしたら不動産会社にそのことを伝えておくとそんなトラブルが防げるかもしれません。
でもその前に不動産業者が今よりも更にお客様に信頼される者になることのほうが先でしょうけどね。