現行のサブリースは禁止させるべき。
2016/8/12
国土交通省が「サブリース」における問題点について、今頃になっての感がありますが、ようやく手を付けるようです。
報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/common/001141162.pdf
巷に溢れる賃貸住宅は、アパートを建てる建築業者(又はその関連会社)が一括で借り上げ、入居者に貸し出す、「サブリース」と呼ばれる方法をとることにより、個人の大家に対して、「契約時に『30年一括借り上げ』『何もせずに安定した家賃収入』という口説き文句で安心させて建築の注文をとってきました。
しかし、実際はシミュレーション通りには運ばず、ひどい場合には家賃収入よりもローンの支払いの方が多くなってしまい、破綻してしまう大家も続出しています。原因は、大家にとっては頼みの綱の、サブリース契約が、事業者と事業者が結ぶ契約とみなされ、消費者並みの保護の仕組みはなかったことにあります。
大家といえども、「賃貸経営を行う事業者であるから、消費者並みの保護をする必要はない。」という理由で、自己責任を押し付けられ、そこに付け込んだ建築業者が、まるで何も問題が無いように装い、大家にアパートを建てさせ続けた結果、地域によっては3軒に1軒が空室という状況が生まれました。
今回の国交省の「賃貸住宅管理業者登録制度の見直し」は一歩前進ではありますが、この程度の改正では、『焼け石に水』程度の効果しかないのではないかと思います。詐欺罪の適用や長期間の業務停止ぐらいのペナルティーを与えないと、業界の健全化は期待できないでしょう。
なによりも、リスクを負うのが大家だけであり、建築業者やサブリース業者がリスクを負わないどころか、空室になった方が儲かるような、現行のサブリースの仕組み自体を変えない限りは、入居者にも大家にも不利益でしかありません。
誤解の無いように付け加えますが、賃貸住宅を建てる事が悪いのではありません、建築会社やサブリース業者とは利益関係の無い者が、現実的な賃貸住宅建築計画と経営計画を立案し、吟味したうえで事業を行えば良いのであり、数千万円から数億円もの費用を要する事業を、素人が全て他人任せにするから問題が発生するのです。そういう意味では大家にも責任の一端はあります、そして入居者にも、知らないうちに不利な契約内容を押し付けられるなどの問題が起きてしまいます。
大家さん、冷静に考えましょう、本当にそんなにうまい話があると思いますか?
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