何歳までに家を購入するか、女性の視点。
芭蕉が詠んだ、「閑さや岩にしみいる蝉の声」の蝉はニイニイゼミだそうです。以前、山形の立石寺に観光で行ったときは、残雪の頃だったのであまりピンときませんでしたが、昨夜は日付の変わる頃になっても喧しいくらいの大合唱でしたのでこの句を思い出しました。このけたたましさを吸い込むような静寂と涼しさが今はとても恋しいです。
住まいを購入するにあたって、収入の基本となるご主人の年齢は気にされますが、実はもっと重要なのはそれを支える奥様の年齢です。現代では共働きが一般的になり、家計の収支に占める奥様の収入はなおざりにできないものがあります(最近ではご主人と奥様の収入が逆転することも珍しくなくなりました)。
ただし、奥様の場合は妊娠や子育てなどで、一時的であっても就労できなくなることが想定されます。これから出産や子育ての予定のあるご夫婦ですと、長期にわたり収入が途絶えるかもしれません。公務員やよほどの大企業の方でない限りは、再就職すらおぼつかないかもしれませんので、無計画のまま住まいを購入すれば、支出の多い時期に収入が減少するという事態になりえます。
急激な晩婚化の進行とともに、高齢出産も進行しましたが、就業や収入を取り巻く環境に改善の兆しは見えません。過去の事例(自分たちの親世代のライフスタイル)は、これからは通用しなくなるでしょう。
これまでは、主たる債務者であるご主人の年齢で住まいの購入時期を検討してきましたが、これからは奥様の年齢で購入時期を決めて、ご主人の年齢で返済期間を定めるようにした方が良いかもしれません。
マイホームを求める理由は人それぞれですが、奥様の就労の有無に係らず、ご主人だけの力での住まいの購入は困難な時代です。ご主人は生涯(定年退職後も再就職して数年間にわたり)就労して収入を得てくるというのがスタンダードになり、奥様は不足する部分を補う、というカタチが今後ますます増えることが予想されます。よって今日の結論
「主婦は住まい探しにもっと口を出すべし。」
オリンピックも残り一週間となりました、いよいよ佳境です。睡眠不足との戦いに勝利したいです。