住宅ローン 貯めるより借りるはダメ。
2016/3/27
住宅業界は相も変わらず喧しくマイナス金利の件で賑わっています。先日、某住宅展示場で営業マンとお客様との会話で次のようなやり取りがありました、
お客様:「自己資金がまだ少ないのでもう少し貯めてからにしよう
かと・・・。」
営業マン:「今はマイナス金利の時代ですから貯めるより借りた方
がお得ですよ。」
果たして本当にそうでしょうか?
自己資金を用意しなければならない理由は主に次の4点です。
①不動産の購入には、購入価格とは別途に諸費用が必要になる。
②借入金を減らすことにより、返済時の金利負担を少なくできる。
③借入金を減らすことにより、返済年数を短縮できる。
④借入金比率を下げることにより、借入条件を有利にできる。
超低金利時代だからだと言って、100%ローンや諸費用までもローンを組むような購入をした場合、返済期間中に何も問題が起きなければよいのですが、ひとつ歯車が狂えば大問題へ発展します。
例えば金利の変動などで住宅ローンを借り換えたいと考えても、購入時に諸費用までローンを組んでいると、多くの金融機関は借り換えに応じてくれません、理由は明確ではありませんが、恐らく計画性の無さ、資金の調達力の無さが不安に感じられるからでしょう。
また多くの金融機関では購入価格に対する借入金の比率により貸し出し条件が変わります。主な例ではフラット35では明確に差別化しており、借入比率が9割を基準として、下回る場合と上回る場合と比べて0.44%もの金利差があります。また同様に返済年数を20年以内に設定した場合と20年を超える場合では0.23%の金利差があります。同じ金額を借り入れするにしても最大で0.67%もの差が出てしまいます。(仮に2000万円を35年返済した場合、総返済額は270万円違ってきます。)
敢えて「貯めるより借りた方がお得。」が成り立つとすれば、時間が買えるということでしょう。自己資金を増やす時間を待つことなく、住まいを手にすることができるのは事実です。
さまざまなデメリットを理解したうえで時間を買うメリットを享受するのであれば問題ありませんが、将来にわたり金銭的な負担が大きく上昇することは明確なので、冷静な判断が必要です。
軽率な行動に出る前に、お近くの専門家などに、どちらが本当に「お得」なのか比較してもらうことをお薦めします。
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