日照権
立秋を過ぎて、朝晩の風がこころなしか涼しく感じられるようになってきました。しばらくは、体調を崩しやすい季節になりますので皆様お気をつけください。それでも日中の日差しは相変わらず刺すような強さで、「いい加減にしてくれ!」と叫びたくなるような日照です。
この季節はあまり話題にならないのですが、最近はそうでもなくなってきたのが“日照権”です。日照権とは憲法25条が保障する健康で文化的な生活を営むために太陽の光を享受する権利です。
以前は、単に日当たりに関することが日照権の関係のトラブルでしたが、最近では太陽光発電などの利用が広がり、現実的に経済的損失をめぐるトラブルも多発してくるようになりました。
これから住まいを購入する方が、日照権の加害者にならないようにするには何を注意すればよいでしょう。良くある勘違いが「建築基準法を守っていれば大丈夫でしょう。」という誤解です。日照権は憲法25条に裏づけされた権利ですので、上位法の優先の原則にのっとり建築基準法を守っていても“違法”とみなされることがあります。
自分の土地に建物を建てる場合、隣接地の建物の屋根に既に太陽光発電パネルが搭載されていると、自分が建てた建物が隣接地の太陽光パネルに影を作り、発電量が減ったりした場合に損害賠償請求される可能性があります。
ただし、被害者側にも受忍限度を求められるでしょうから、全ての場合と全ての被害で求償権があることは無いでしょう。それでもこの問題は始まったばかりで、今後ますます増えていくことが予想されます、自分が優位になるためだけに、他人に被害を与えることは許されません、少なくとも自分が加害者にならないように注意をしないと大変なしっぺがえしが待っているかもしれません。
マンションが近隣に建つ可能性のある地域では、深刻な問題に発展する可能性もあります。住宅地に3階建以上のアパートの建築を検討している大家さんは充分に注意してください。
オリンピックは女子レスリングが大健闘の金メダル続きで、みんなを喜ばしてくれています。あの笑顔を見るとこちらの疲れも癒されます。