営業マンの本心は違うかもしれませんが・・・
昨日、消費税増税関連法案が衆議院を通過しました。そこで詳しく見てみようと、新聞に目を通して「?」、アレッと思ってテレビを視てさらに「?」。なにが「?」かというと、昨日まではどこのメディアも『消費税を増税しなければ行けない。』という論調を張っていたと思っていたのですが、今朝になるとまるで手のひらを反したかのように『消費税が上がると暮らしがこんなに大変になるぞ!』とネガティブな意見のオンパレードです。政治家もメディアも信用できないようなので、自分の身は自分で守るしかなさそうです。
「手のひらを反す」というと聞こえが悪いかもしれませんが、以前私がハウスメーカーの営業マンだった頃、私の仕事は「営業をして、契約する。」までが仕事でした。
ハウスメーカーの営業マンに会ったことの無い方は、それが当然だろうと思われるかもしれませんが、住まいづくりにおいて「契約」は例えるならスタートラインに立ったという時点にしか過ぎず、「入居」というゴールは遙かかなたの先です。
多くのハウスメーカーがそうですが、営業・設計・施工などは分業制です。よって営業マンは契約が終われば、あまりお客様との接点が無くなり、顔を合わす機会が激減します。お客様から見ればまるで手のひらを反したように「あの人最近来なくなっちゃったね。」という状態になります。
お客様の感覚からすれば、建築会社と契約したというのは理屈では分かっていても、感情的にはそれまで付き合ってきた営業マンと契約した、という感覚ではないでしょうか。それなのにお客様は建築会社の都合で、次々と知らない人(設計や施工の担当者など)に会わされて次第に判断能力を奪われ、気が付かないうちにハウスメーカーのいいなりになってしまいます。
初め(契約)から最後(入居・メンテナンス)まで、同じ担当者であってほしいと願うなら、『ハウスメーカー』はあきらめたほうが良いかもしれません。何故ならば、ハウスメーカーには全ての作業をこなせるスーパーマンのような営業マンがいることは期待できませんし、仮にいたとしてもその人にめぐり合える可能性はとても低いです。
それでもどうしても、初めから最後まで同じ担当者で通したいと願うのでしたら、少人数で経営している工務店での建築をお薦めします。そういった工務店の場合は社長自らが営業・施工・メンテナンスまで兼業している場合が多いので、一生にわたるお付き合いも可能です。大企業ではない不安感もありますが、実は新築住宅におけるプレハブメーカーのシェアは2割に満たないので、日本の多くの住宅は中小規模の工務店によって建てられています。広告でよく見かける建築会社がたくさん家を建てているわけではありません。
私はハウスメーカーの営業マンになる前は、設計と施工の担当者をしていました。営業マンになってからも、契約を担当したお客様の、設計や施工に横から口出ししたので他部署からは煙たがれました。結局自分が本来やらなければならない仕事に費やす時間が減ってしまったので「優秀な営業マン」にはなれませんでした、サラリーマンとしては失格です、当時の上司には、今でも申し訳なく思っています。