お家の進路相談所スタッフブログ

人生の終わり方からデザインする。

 

 

住まいは私たち(家族)の生活にとって、希望と勇気を与えてくれる根本的な器だと思います。ウィルスなどの微生物とは違い、昆虫ですら“巣”を持ちます、ましてや我々人間は住まいが無ければ生きていくことすらできません。

 

「住宅スゴロク」という言葉があります。間借りからワンルームへ、ワンルームから結婚して2DKへ、2DKから子供ができて賃貸マンションへ、賃貸マンションから持家へ、以前は持家が住宅スゴロクのゴールでしたが、現代ではその先に進む人も現れました、それは「終の棲家」です。

 

終の棲家は人それぞれです、ほんの数十年前までは、日本人は畳の上で死ぬものでした。それが現在ではほとんどの人が病院で死をむかえます、さらに核家族化が進み、老人だけの世帯では、それまでに住んでいた広い家を持て余すようになりました。

 

結果としてそれまでの家を手放し、お年寄りにとってより住みやすい(老人向けのサービスの提供を受けやすい場所:終の棲家)へ住み替えることになります。人によって事情は異なりますので、だれでもこの通りになるわけではもちろんありませんが、少なくとも現在の国交省や厚労省の動きはこの方向へ舵を切っています。

 

その時には、より良い条件で家を手放さなければ(売却・賃貸問わず)なりません。その際にあまり個性的なデザイン(間取りや機能)であると買い手や借り手が付きにくくなり、希望の条件を満たさなくなるかもしれません。

 

売却や賃貸を前提にマイホームを取得することは、ナンセンスかもしれませんが、“住まい”を財産としてとらえるならば重要な事です。まったくの無個性では、せっかくのマイホームの醍醐味も薄れてしまいますのでつまらないですが、財産としての価値とバランスをうまく按分すればより価値も高まります。

 

 

 

住宅建築で流行を追うということは、完成した瞬間から陳腐化していくという事です。

 

 

 

 

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