お家の進路相談所スタッフブログ

住宅ローン金利が下がるのは良いことなのか?

 

昨日の東京債券市場では、ヨーロッパの信用不安が再燃することを懸念して安全な資産だとされている日本の国債に資金が集まり、長期金利の代表的な指標となっている国債の利回りは、一時、0.815%まで低下し、810か月ぶりの低い水準となりました。

償還期間が10年の国債の利回りは「長期金利」の代表的な指標とされ、国債が買われると金利は下がる関係にあります。

 

国債の長期金利が下がると、連動して住宅ローンの金利も下がる傾向にあります。では、住宅ローンの金利が下がるという事は、これから住まいを購入して住宅ローンを借りるという人には単純に良いことなのでしょうか?

 

金利が下がれば、返済額が下がります。このこと自体は大変喜ばしいのですが、返済額が下がるという事は「借入可能額」が上がるという側面もあります。借入可能額が上がれば、それまで予定していた建築費を上げることが可能になります、例えば35年返済で毎月の返済額を10万円とした場合、金利が1.2%なら借入可能額は3428万円、金利が0.9%の場合は3601万円となりますので(収入等の条件は検討せず)、同じ返済額なのに金利が低い方が173万円も多く借りられることになります。

 

良い事尽くめのような雰囲気ですが、最大の注意点は借入する際の金利の種類です。長期間の固定金利であれば、毎月の返済額は変化しないので問題ありませんが、変動金利で借り入れした場合は、もともとの借入額が増えている分さらに影響が大きくなり住宅ローン破綻の原因になりえます。

 

住まい探しにおいて重要なのは住宅ローンの事だけではありません、この瞬間に金利が低いからと言ってあわてて購入するというのは本末転倒であり、本当に重要視しなければいけないものを見落としているでしょう。

 

現状の国債の金利低下の原因は、ヨーロッパの信用不安にあると言われています。そのヨーロッパの信用不安はいまだ収まる様子はありません、ひょっとするとさらに国債金利が下がることがあるかもしれません。しかし永遠に下がり続けることはありません、いつかは必ず反転する時が来ます。

 

 

 810か月前に金利が反転を始めた時に起きた事件は、フセインが倒されたイラク戦争でした。この次は何がおきるのでしょうか?

 

 

 

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