お家の進路相談所スタッフブログ

地中埋設物に注意

 住宅の建築をする際に基礎の下、つまりは地盤の地下部分を補強する工事(鋼管杭・柱状改良・表層地盤改良など)の施工率が現在では8割程度あるそうです。

 少し前までは住宅等の小規模な建築物に対して地盤調査をすることはほとんど無く、全体の1割程度しか施工されていなかったのでなんと8倍にもなっているそうです、様々な法改正や大地震の発生等による消費者のマインドの変化などがその結果につながっているのだと思いますが、それにしてもなんだか増えすぎのような気がするのは私だけではないと思います。

 施工業者とすれば法律が地盤補強をさせるほうに向いていて、消費者が地盤補強して欲しいと言われれば当然施工するでしょうし、自身の身の保全の為にも施工するのはあたりまえです。ただしそれは正しい調査と設計に基づいて判断されていることが条件です、昨今は補償を恐れる施工業者や不安を煽られた消費者を相手に、必要以上に地盤改良工事を勧める地盤調査会社が横行しているのではないでしょうか?100歩譲って安心のために本来なら不要の地盤改良工事を施工して建築したとしても、問題は将来の売却や建て替えの時です。

 更地にして売却をするときには当然に地中埋設物も撤去を求められるでしょう、その撤去費用は恐らく数百万円ぐらいかかるのではないでしょうか、もし地面の下だから分からないだろうとそのままで売却して後に露呈するとさらに高額の損害賠償の責任が発生すると思われます、建て替えの場合はその際の建築基準に地盤改良工事が適合している必要があるので撤去費用が必要になるのと、撤去すれば従前以上に地盤が軟弱化するので今度は必ずと言っていいくらい地盤補強が必要になり負のスパイラル状態になってしまいます。

 地盤調査の方法はたくさんあります、一番多いのはスウェーデンサウンディング方式という方法ですが、最近ではそれ以上に科学的で誰が調査してもばらつきの出ない優れた方法もでてきています、施工会社のいいなりにならないで納得のできる調査と施工をしてもらいましょう。私の経験では、隣り合わせの土地において片方はA工務店で調査の結果、補強の必要なしで追加費用は『0円』(もちろん地盤保証付き)、片方はBハウスいいなりになって基礎補強と地盤改良の両方で合わせて追加工事費が『300万円』という例もあります。

 人の弱みに付け込んで商売する人がいなくならない限りこれに歯止めはできないかもしれませんが、行政においてももっと正確で低価格で環境に負荷の無い方法を確立していただきものです。


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